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【JAZZの髄(ズィ)】2010/03/26号



ジャズ・ライターの 富澤えいち がお送りする
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   メルマガ「JAZZの髄(ずい)」
                         2010/03/26 配信
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◆【ライヴ短評】━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・‥‥‥………


赤崎真由美@六本木・ソフトウインド

          <メンバー>
          赤崎真由美(ヴォーカル)、中嶋美弥(ピアノ)


彼女は、手の届きそうなほどの目の前で、歌っていた。

手の届きそうな距離に立っていたのは、店がすこぶる狭かったからだった。

六本木の交差点から間近の、雑居ビルの階上にあるそのライヴハウスで、

彼女は歌っていた。名古屋を拠点にジャズ歌手としての活動を続けている彼女が、

久々に東京に出て歌う機会であるとともに、それは定期的な東京での活動を

スタートさせる“前触れ”になるものだった。


彼女の名前は赤崎真由美。その名をボクが知ったのは、3年ほど前になる。

ブログに設置してあるメール投稿機能を経由して、彼女のメールがボクに届いた。

読んでみると、アルバム制作を進めていて、そのアルバムに同封されるライナー

ノーツの解説文を書いてほしいというものだった。断る理由も見つからず、ボクは

すぐにお礼と承諾の返事を出した。


ただし、できあがったアルバムのサンプルを送ってもらって、それを聴いた“感想”

だけを書くのではツマラナイし、精魂を込めて制作するであろう赤崎真由美本人に

対しても「申し訳ない」という想いが横切り、自分から「名古屋へ行ってアナタの

ライヴを聴いてから、原稿に取り掛かりたい」という条件を勝手に付けてしまった。


仕事上、止むを得ないことも多いのだけれど、ライナーノーツなど文字量の多い

原稿を書くのであればなおさら、情報量を多くして臨みたいと思っている。


ちょうど、プライヴェートで引越しの予定があり、それが済めば時間にも余裕が

できるはずだったので、名古屋へ“取材”に行くつもりになっていた。


ところが、アクシデントがあって引越しの予定が延期になってしまい、ボクは

1ヵ月経たない間に身動きが取れない状態に陥ってしまった。そうして、

名古屋取材の計画は頓挫してしまった。


ボクは彼女に事情を説明し、ライナーノーツの話を辞退させてもらうことにした。

くだらないプライドかもしれないが、宣言した以上、取材もせずにただ送られた

資料のみでお茶を濁した原稿を書きたくなかった。いや、そのごたごたで書く気が

萎えてしまったといったほうが正しい。誠にダラシナイ話で、そのわだかまりが

ボクの心にこびりついて消えなくなっていたのだろう。懸案の引越しを終えて、

生活も落ち着いてきた今年の正月、この2~3年で不義理にしていた約束を実行

していく“新年の計”を立てたボクは、リストを書き出しているうちに、名古屋

取材のことを思い出していた。そして、名古屋行きの計画を立てようと、赤崎

真由美のホームページにアクセスして、スケジュールを調べ始めた。すると、

彼女に東京へ来る予定があるではないか。


こうしてボクは、スケジュール表のその日の欄にチェックを入れ、横浜から電車を

乗り継いで、六本木のそのライヴハウスのドアを押して入り、案内された窓際の

ヴォーカルマイクスタンドが目の前に立っている席に着いて、開演を待つことに

なった、というわけだ。


実現した“リアル赤崎真由美”の2セットのステージは、楽しい体験だった。

小ぢんまりとした規模のライヴハウスに出演するために、彼女は伴奏をピアノ

だけにしたスタイルを選んでいた。間に30分ほどの休憩を挟んで50分1セットを

2回行なうという、オーソドックスなステージを、彼女はこれもまたオーソドックス

にスタンダードと呼ばれる曲を中心に構成していた。


名古屋のライヴシーンの水準はかなり高く、それはボクも何度か取材をしたことが

あるのだけれど、彼女もまたその激戦地で鍛えられたであろう観客を強く惹きつける

パフォーマンスを披露してくれた。


実はボクは、2セットを通して彼女のステージを見詰めながら、ずっと1つのことを

考えていた。それは、赤崎真由美の“声の魅力”についてだった。


とても特徴のある、アルトの中音域に顕著となるもので、高音部ではファルセットを

使い透明感が強くなり、その対照的なようすもまた彼女の個性を際立たせることに

なる。


ボクの脳裏には、江利チエミや弘田三枝子といった、歴代のジャズを歌うディーヴァ

たちの幻影が浮かんでは消え、終にはプリプリの奥居香なんて名前まで飛び出す

始末だったのだ。興味がわいてきた人は、赤崎真由美のアルバム『ハート・ストリ

ングス』を聴いてみると良い。このアルバムは、ピアノとベースに加えて、ストリ

ングス・クァルテットを取り入れた編成で挑んだ意欲作。

水野修平による弦のアレンジが革新的で、赤崎真由美の“声の魅力”をさらに

浮き立たせている仕上がりが見事だ。


これだけ濃い内容だったのだから、やはり取材を抜きにしてライナーノーツなんぞを

引き受けるのは困難だっただろうし、なによりも「それじゃ勿体無い!」と思わざる

を得ないわけで、結果的に迷惑をかけることになったけれど、書かなかった、いや、

書けなかったこと自体は正解だったのだと、勝手に都合の良いことを独りごちている

と、いきなりMC(曲の合間のトーク)で「そろそろ次のアルバムも作りたいと

思っているんです。今度こそぜひ、富澤さんに解説、おねがいしますね」と

ステージ上から(といってもすぐ目の前だけど)声をかけられてしまった。


こんな個性的な実力派の、さらなるステップアップの“結晶”が生み出される瞬間に

たとえ末席でも立ち会うことができるのであれば、「喜んで!」としか答えられない

ではないか。ジャズが繋ぎ止めておいてくれた出会いに感謝をしながら、六本木を

後にした小雨降る夜だった。










赤崎真由美『ハート・ストリングス』

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◆【編集後記】━━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・・‥‥‥………


赤崎真由美さんのライヴを見た翌日は、大磯へ行ってきました。

「すとれんじふるーつ」というジャズ喫茶で、牧野持侑さんがクリスタルボウル

の“倍音浴”を開催するのでお呼びがかかったのです。

クリスタルボウルというのは、大きなお鉢で、これを振動させて音を出します。

ライヴのステージはこんな感じ⇒ http://twitpic.com/15kx1m

後ろの大きなスピーカーはホンモノですよ(笑)。


翌々日には池袋で、「インターナショナル・ショーケース2010」というのを

見てきました。この催しは、文化庁主催で、若手・中堅の芸術家を海外に

紹介するプログラムの一環だとか。

清水靖晃さんはベテランだと思うのですが(笑)、彼のスタンダードを聴く

ことができたこの機会を与えてくれた「お上」には素直に感謝しちゃいます。

渋谷慶一郎のピアノも初体験。実に楽しいイヴェントでした。清水さんの

事務所からご案内をいただいたのですけれど、基本的に無料イヴェントなので、

自分でネットから申し込みをして、全席自由のために東京芸術劇場に時間まで

に到着して、並んで席を取ったという苦労が無駄にならない、すばらしい内容

だったことを、もしこのイヴェントが事業仕分けに引っかかった際には、

削減の対象にならないように証人として出頭しうかもしれないです(笑)。

告知が徹底していなかったようで、中ホールに空席が目立っていたようなのですが、

どうせ無料で公開するのであれば、もっと広くみんなにこうしたハイレヴェルの

パフォーマンスを体験してもらえばいいのに。そういう面では、下手というか

無駄というか、お役所的なイヴェントなんですね、やっぱり・・・。














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【JAZZの髄(ズィ)】2010/03/18号



ジャズ・ライターの 富澤えいち がお送りする
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◆【「jazzLife」最新号】━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・‥‥‥………


「jazz Life」2010年4月号

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富澤えいちレビュー担当アルバム評一覧

『ダブル・レインボウ~結成40周年記念!山下洋輔トリオ復活祭ライヴ』
山下洋輔トリオ

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『マジェンタ』
旧橋壮ニューヨーク・クァルテット

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『ロストベスタンディゲ・ツァイト』
アクセル・ドゥナー、今井和雄、井野信義、田中徳崇

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【執筆雑話】
「jazz Life」への執筆は、振り返れば1982年、まだ学生だったころに

“読者ライター募集!”のような企画へ応募したことが始まりだった。

昨年までは、歩いていける距離に編集部があったこともあって、

ご用聞きのように「なにかボクでよければ、取材でも原稿でも

書きますよ」的なことができたのだけれど、いまはもう引っ越して、

だいぶ離れてしまったので、そういう気楽さはなくなってしまったのは

ちょっと残念に思っている。

で、今月のアルバムレビューの依頼は、最初は上記の3作品だったものが、

試聴盤を送ってくる段になって、山下洋輔トリオのDVDだけ

入手が間に合わないとの連絡があった。

届いた2枚を見ると、旧橋壮とアクセル・ドゥナーだった。

フリー系で、ちょっと手強そうだぞと思ったのだけれど、

旧橋壮のニューヨークでのライヴは、初対面でのセッションということも

あってか、アブストラクトさが薄目の、彼には珍しいバップっぽい内容。

思わず“ジョージ・アダムス=ドン・ピューレン・バンド”の名前を

引き合いに出してしまったりしたのだけれど、ロフト好きはぜひ

チェックされたい。ジョージ・アダムスには一度、インタビューをした

のだけれど、とても温厚で、誠実に言葉を選びながら答えてくれる、

とても気持ちの良い時間を持てた記憶が残っている。

旧橋さんは、リーダー・バンドからサイドまでいろいろとライヴも

拝見し、これまでの作品も聴いてきたが、最初の1枚としてお薦めする

なら今回のアルバムがいいと思った。ストレートに、彼のサックス奏者

としての魅力が伝わる内容になっていると思う。

アクセル・ドゥナーを招いたセッションの2枚組は、ノイズ系のフリー

に興味のある人でないければ、ちょっと薦めにくい。ただ、音の組み合わせ

など、音階に限らず音楽を構築できるものが世の中にはいっぱいあるのだと

視野を広めてくれるこの手の音楽は、ぜひ機会を見て、試食してみてほしい。

そのおかげで、音楽の楽しみ方が、もっともっと膨らむに違いないのだから。


この2枚のレビューを書き終えて、原稿を送信し終わるとまもなく、

編集部から「山下洋輔DVDがようやく手に入ったので」と連絡が。

急遽、翌朝午前便で送ってもらって、翌日までの締切でレビュー。

実はこのDVDに収録されているステージは、ボクも観に行ったもの。

なので、どのようなカメラワーク&編集なのかをチェックすれば、

演奏については記憶をたどれば文章が浮かんできそうな感じだった。

とはいっても、原稿量の多い枠なので、簡単に書き上げられるという

わけでもない。

今月のレビューは、こんなふうにちょっとイレギュラーだったのだけれど、

無事、締切に間に合った。



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◆【編集後記】━━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・・‥‥‥………


今月の「jazz Life」を読者として眺めてみると、

ブラッド・メルドーの新作が出たのかぁ~、というのが注目ポイント。


『ハイウェイ・ライダー』ブラッド・メルドー

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それと、インパルス・レーベルの再発盤にワクワクしてしまいましたよ。

なんと1枚=1,100円!

これから聴き始めたいという人に、大定番ともいえるこの2枚、


『コルトレーン』ジョン・コルトレーン

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『オン・インパルス』ソニー・ロリンズ

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をお薦めしたい。個人的には、ビッグバンドのこの2枚、


『ザ・クインテッセンス』クインシー・ジョーンズ

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  楽天ブックスで買う ⇒ http://bit.ly/d6CdWV


『イントゥ・ザ・ホット』ギル・エヴァンス

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に着目してしまいました。

“キング・オブ・ポップ”ことマイケル・ジャクソンをスターダムに

押し上げた名プロデューサーとしても知られるクインシー・ジョーンズの

1961年の作品です。一方のギル・エヴァンスは、ジャズをモダンなスタイルへと

グレードアップさせた20世紀音楽界を代表する“知能”。同じく1961年の

この作品では、セシル・テイラーを起用しているところに反応してしまいます。


このように、ジャズは定番化された大名盤が定期的に格安で発売されるので、

随時チェックして、自分の“ジャズ基礎力”を鍛えてください。










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【JAZZの髄(ズィ)】2010/03/15号

【JAZZの髄(ズィ)】2010/03/15号

ジャズ・ライターの 富澤えいち がお送りする
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◆【放牧豚短評】━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・‥‥‥………


きょうはちょっと毛色を変えて、先日食した豚の話をしたい。

とはいっても、ボクは美食評論家ではないし、

グルメリポーターになりたいとも思っていないので、

(どちらかというと下手物好きなので不向きだと自覚しております)

「こんな美味しいものを食べましたぁ~~」的な内容ではないことを

最初にお断わりしておかなければならない。

最終的には「どうやって豚を支援していくのか」という

話としてまとめたいと思っていることも添えておきたい。


その晩に訪れたのは、原宿にあるKurkku Kitchenというレストランだった。

この店は、「快適で環境にも良い未来へシフトしていくための消費や

暮らしの在り方を考える」というコンセプトに沿って経営されている、

自然に育てられた食材を楽しめることで評判のレストランである。

代表取締役を小林武史氏が務めていることでも知られているようだが、

ボクはこのことを、店を訪ねることが決まってから知った。

つまり、ただ単純に、「豚を食べるため」だけに、この店に行った

ということだ。

   Kurkku Kitchen ⇒ http://www.kurkku.jp/kitchen/


いったい、どんな豚なのか。

それは、鹿児島の“えこふぁーむ”というところで育てられたという豚だ。

えこふぁーむでは、食用豚を放牧によって飼育し、出荷しているという。

その豚は、薩摩黒豚とかアグーとか、ましてやイベリコといったような

ブランド豚ではないそうだ。

彼らが放たれる野山は、管理放棄されたものだ。

過疎によって里山が荒れ、減反によって田んぼに雑草が生い茂る。

農村が抱える衰退の縮図が、えこふぁーむの周囲にもあったわけだ。


「もったいない・・・」

この思いが、えこふぁーむを創設した中村さんご夫妻の心を動かした。

もともと養豚業でもない彼らは、食品廃棄物の処理を循環型社会によって

解決する試みに取り組むうち、豚が野山を再生してくれる力に気づく。

雑食の豚は、旺盛に野山を駆けめぐり、雑草はもちろん、

土を掘り起こして、ミネラルが抱負に含まれる根っこを好んで貪る。

下草がきれいに整備された里山は、再び秋の実りをもたらして、

ドングリ好きの豚に多くの餌を与える。

新たに開墾されたようになった畑には、商品力のある野菜が育てられる。

減反田こそ人間向けの米は作れないけれど、飼料であれば問題なく、

これもまた豚たちに供される「美味しい稲」が作られるようになる。


このように自然のなかで育てられた放牧豚だが、生産数が通常の養豚業の

10分の1以下ということもあり、一般の流通ルートには乗りづらい。

しかし、えこふぁーむの主旨に賛同し、さらに放牧豚の味の魅力に気づいた

各方面のプロフェッショナルによって、それは引く手あまたになっていた。

自然のなかでのびのび育った豚たちなのだから、当然のことだろう。

その肉は2008年の洞爺湖サミットにも供され、世界の首脳たちの舌を

楽しませている。


それでは、当夜のメニューを紹介しよう。

まず最初にスープ。



「生ハム職人尾島さんのサルチィチョンとえこふぁーむの野菜のガルビュール
温泉玉子とパリミジャーノのガレット添え」

尾島さんというのは、埼玉・坂戸でセラーノ工房を経営している

日本を代表する“ハムの人”だ。

1960年代にスペインへ留学、1977年から趣味として

生ハムの生産・販売を開始されたそうだ。

当晩餐にも参加され、いろいろと興味深いエピソードをうかがうことができた。

サルチィチョン(サルチチョン)はサラミ風ソーセージ。

ガルビュールはフランス南西部、ベアルヌ地方のキャベツを主とした

野菜スープのことで、口に含んだときの優しい感触に反して、

舌に乗っているほどに深い味わいが広がっていく。

肉そのものの姿をなるべく隠し、これから始まる放牧豚が主役の

メインへとつづくコースの組立に期待を十二分に膨らませてくれる、

心憎い演出といえる。


次は前菜。



「えこふぁーむのソーセージ、ハムと野菜のサラダ」

なんと贅沢なサラダなのだろう。

尾島さんの自慢のハモン・セラーノ(生ハム)が、野菜のてっぺんにチョコンと

鎮座ましましている。その濃厚な旨味は、熟成した特級畑のワインにしか

喩えようがない。野菜の味わい深さも一入だ。聞けば、えこふぁーむの

畑で取れたものも入っているという。間引きしたにんじんを丸かじりすると、

本来の甘さだけでなく、土や水、鹿児島の空気までが口の中に広がる。


いよいよメイン。



「えこふぁーむ肝付き豚 骨付きロースの4時間焼き」

写真を取り損ねたが、オープンキッチンの焼き場には、

食事が始まる前から骨付きリブロースの巨大な塊が見えていた。

「あれがメインかぁ・・・」と常に脳の片隅にその存在を置きながら、

それまでのメニューによってさらに期待を高めるという演出には

「ま、参りましたぁ・・・」と降参させられること必死だろう。

この諸橋新之助シェフの策略に見事、ひっかかったボクたちは、

4時間をかけてジックリと火を通された放牧豚の、

きめ細やかでとろけていくような肉質や、甘みのほかに野山の実りの

香りを運んでくれる上質な脂身のハーモニーを、無言のまま

口に運ぶばかりとなってしまった。

そう、美味しさが口から逃げないように、

口を開くのがもったいなかったのだ。

付け合わせのピュレなども、豚肉の風味にマッチした絶妙のバランスで、

皿の上が1つの世界観を構築し、完結している。


名残惜しくデザート。




余韻をエスプレッソとともに楽しみながら、主催者の挨拶を聞く。

当夜の晩餐を企画した主催者は、ミュージックセキュリティーズという

ファンドを運営する会社だ。

この会社が企画した「えこふぁーむ放牧豚ファンド2010」という金融商品に

ボクが応募することによって、ボクはえこふぁーむという存在を知り、

えこふぁーむの放牧豚を食べてみませんかという“食事会”の誘いに

乗ってみることにしたというわけだ。

   えこふぁーむ ⇒ http://www.eco-pig.net/


ミュージックセキュリティーズは、音楽ファンドを通じて、

音楽をもっともっと自由に楽しんでほしいという想いで、

2001年に設立された会社だ。

少額の資金を多くのファンから募ることによって、そのミュージシャンらの

活動を支援するという金融的な試みを続けている。

ボクも最初は、音楽業界での興味深い活動のひとつとして注視してきた。

実際に参加(応募)も考えていたのだけれど、金欠評論家の財政事情や

対象ミュージシャンがボクの興味から外れていたこともあって、

その内情がどういうものなのかを知らずに過ごしていた。


一方のミュージックセキュリティーズは、堅実なファンド運営によって

100年に1度といわれる経済危機にも破綻せず、昨年からは音楽以外に

投資対象を広げた“セキュリテ”を設立して、全量純米日本酒を皮切りに、

日本ならではのインディペンデントな事業を支援するファンドを

数多く立ち上げて今日に至っている。

ボクが参加したのは、まずその全量純米日本酒のファンドだった。

そこでセキュリテのシステムを知り、ミュージックセキュリティーズの

“理念”に触れることができた。


すぐに「カンボジアONE」というファンドに申し込むことにした。

これは、マイクロファイナンスをしている機関を支援するファンドで、

カンボジアの経済自立支援に一役買えることになる。

寄付と違ってファンドは、もちろんリターンという余録があるだけでなく、

経過報告というものをきちんと受けることができる。

自分で出したお金が、どのように使われて、どのように対象が変わったのか。

どうなったのかを知ろうとするのは、出した金の元を取ろうとするケチな考え

ではなく、むしろ責任を持ったお金の出し方だということを、

ボクはミュージックセキュリティーズを通して学ぶことができた。

定期的に出資先に関する勉強会や報告会なども行なわれ、

出席をするたびに、自分の知らなかった世界について学ぶことができる。

実に「安い」投資だと思う。無形のリターンが膨大なのだ。

さらに「有形の」リターンもすごい。全量純米酒ファンドでは、

数回に分けて、できたての純米酒が届けられるのだ。

えこふぁーむ放牧豚ファンドでも、しゃぶしゃぶ用肉やソーセージなどが

届くことになっている。これが数万円の出資で、実現するのだ。

しかも、応援した事業が順調ならば、元本までもが戻ってくる。


ミュージックセキュリティーズは、金融のプロが集まって運営している。

だから、ビジネスとして成立するかしないかを、厳格に分析している。

そのうえで、儲かりそうにないからと誰も手を出さなかったものへ、

手をさしのべている。動機は「意気に通ず」。いわゆるプロらしくなく、

その点は人間味に溢れている。

今回のえこふぁーむ放牧豚ファンドにしても、「こうすれば採算の合う

経営体制になる」という数字の押しつけをせず、やりたいという人たちの

やりたいという思いを応援するためにファンドを運営するという姿勢が

根本にある。さらに、お金を出せばいいという出資者のエゴが出ないような

少額出資による多数参加というハードルも設けている。

これによってボクたちは、末席に連ねさせてもらっているという、

責任はあるが重すぎない、心地よいポジションをもらうことができている。


「うますぎる投資話には疑ってかかれ」というのが世間では鉄則のようだが、

ボクはこの「美味すぎる投資話」に参加できて、実に幸運なのである。

  ミュージックセキュリティーズ ⇒ http://www.musicsecurities.com/















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◆【編集後記】━━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・・‥‥‥………


今回は、この4~5年でいろいろと学び始めた金融システムに絡めて

自分が体験したことを語ってみることにしました。

前々から、自分には経済的な知識がかなり欠けていると思っていて、

昨年にはファイナンシャルプランナー3級の試験を受けたりして

その欠けている分野の勉強を少しずつ埋めています。


音楽について書いたり、音楽の話を取材したりしていても、

夢の話ばかりでは成り立ちません。実は、売れなければ続けられない、

経済原則に則った過酷な世界であることに変わりはないのです。


以前から、ボクは取材対象者に潜在化している経済的な資質に

興味をもっていました。エンターテイメントな世界である以上、

実はその人がもっている経済的な資質、あるいは才能が、かなりの比重で

魅力に関係していると、感じていたからです。

これもひとつのコミュニケーション能力といえるでしょう。

売れる人はなにがほかと違うのか。


その探求をしようとしたときに、自分のなかで経済的な資質を解明するための

知識が乏しいことに気づきました。


ミュージックセキュリティーズの代表取締役である小松真実さんと

名刺を交わす機会がありました。その際にボクは、ジャズのマーケットに

ついての現状と、ミュージックセキュリティーズのファンドとの接点を

探るような質問を不躾にもしてみたのですが、

小松さんの口から「CDは500枚で十分に採算が取れる」という言葉を聞き、

まだまだ勉強が足りないことを思い知らされました。

この数字については、関係者にとって衝撃的なものであると思います。


今後も金融的な情報を含めて、ジャズ&音楽に役立つと思われる情報を

積極的に吸収し、かつ、発信していきたいと思っています。










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◆【アルバム短評】━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・‥‥‥………


『ナイト・ウォーク』カルテット・トレヴィ feat. マックス・イオナータ

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これはゴキゲンなハードバップでスピリチュアルなジャズのアルバムだ。

ワン・ホーンのカルテット(四重奏団)が得意とする

メリハリのついた表現をフルに利用して、グイグイと聴き手を

モーダルな世界に引き込んでいく。


イタ・ジャズの御大、マックス・イオナータの、ちょっとクセがある

ウネウネとしたサックスのラインを、リズムセクションが別の律動で

絡めながら、全体として1つの動きにまとめていくようすは見事。


ロベルト・タレンツィの隙のないブロック・コードを聴いているうちに、

コルトレーン流モードを確立させたのがマッコイ・タイナーの

“左手”

だったことを思い出してしまったくらい、この演奏は濃い。


その濃さを楽しめる人、ジャズは濃くなくちゃ満足できない人には、

ぜひ聴いてもらいたいという、イタリアのモダン系を象徴する

仕上がりとなった一枚だ。






『ナイト・ウォーク』カルテット・トレヴィ feat. マックス・イオナータ

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◆【編集後記】━━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・・‥‥‥………


>自分が快適ならば、面白ければそれでいいという聴き方は、やはりつま
>らない。こうしたことをしている限り、極めて限定された音楽(=自分
>とたまたま波長が合った音楽)しか楽しむことはできない。時空を超え
>たコミュニケーションとしての音楽の楽しみが無くなってしまう。むし
>ろ音楽を、「最初はそれがわからなくて当然」という前提から聴き始め
>てみる。それは未知の世界からのメッセージだ。
  引用:岡田暁生『音楽の聴き方ー聴く型と趣味を語る言葉』
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ゆとり教育というのは、ゆとりのない時代に対応するために、

「自分がわかるもの」に特化して行かざるを得なかった考え方だったのか

などと思ったりします。

自分がわからないものに対する興味を捨ててしまうと、

世界が極端に狭くなってしまいます。それに気が付かないところが、

興味を捨ててしまうという行為の恐ろしさです。

「なぜ自分はそれがわからないのか?」

こうした問いを常にもって、好奇心を高めていくことが、

自分の人生を豊かにしてくれるポジティヴな考え方だと思います。

より豊かな人生を楽しむためには、より「なぜ」が深い対象を

選べばよいことになります。

より「なぜ」が深い対象を求めていたら、ジャズに出会ったというのは、

あながち牽強付会ではないと思っています。





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テーマ: JAZZ - ジャンル: 音楽

【JAZZの髄(ズィ)】2010/03/04号



ジャズ・ライターの 富澤えいち がお送りする
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◆【アルバム短評】━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・‥‥‥………


『レット・イット・リップ』ザ・クレイン&ファビアン・プロジェクト

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“LAの凄腕スタジオ・ミュージシャン集結”というキャッチを見ただけで、

フュージョン・マニアの喜ぶ顔が目に浮かんでくる、というような企画で、

実際に内容もその期待を裏切らない。

フランク・ギャンバレがフィーチャーされているから、

速弾きギター・マニアは要チェックである。


さらに、“腕自慢”だけじゃないというところを知るためにも、

「peg」を是非お聴きいただきたい。

スティーリー・ダンの名曲をクオリティそのままにインストへと

移し替えているというスゴ技は、テクニックだけでは実現しえないわけで、

AOR的な完成度をハード・フュージョンの流れのなかで完結させる

ことのできる才能が集まった記念碑的な録音だということができる。





『レット・イット・リップ』ザ・クレイン&ファビアン・プロジェクト

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◆【編集後記】━━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・・‥‥‥………


>音楽は語れないと頭から信じ込んでしまわない。「音楽は音楽を超えてい
>る」という決まり文句は、ロマン派が創り出した近代イデオロギーなのだ。
>実際は言葉なくして音楽なくして音楽を体験することはできない。そして、
>語彙や語りのロジックが増えるほど、人はよりよく聴ける。
  引用:岡田暁生『音楽の聴き方ー聴く型と趣味を語る言葉』
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   楽天ブックスでチェック!⇒ http://bit.ly/bsNrlY


19世紀のヨーロッパ音楽を象徴するロマン派の作風は、

音楽に現実を超越した特殊性が存在するような幻想を、

一般に与えようとしていたようです。

音楽によって感情が揺さぶられるのには、説明できる原因はなく、

音楽の本質に神秘性が備わっているからなのである、と。

リストやパガニーニといった超絶技巧演奏者が台頭したのも

この時期なのですが、テクニカルな緻密性を求めることが可能

であるということは、理論がすでに完成していたということでも

あるわけです。19世紀に熟成された音楽理論は、20世紀の初頭に

科学的な分析が進み、そこでロマン派の終焉と、ポピュラー音楽への

応用展開が一気に進んだのでしょう。

ジャズには、ロマン派の技巧と確立されたポピュラー音楽理論が

融合する形の「新しい音楽」として発展していった背景が見えます。






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【JAZZの髄(ズィ)】2010/03/03号



ジャズ・ライターの 富澤えいち がお送りする
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◆【アルバム短評】━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・‥‥‥………


『アイ・ウィル・ポゼス・ユア・ハート』レイチェルZ

 Amazonでチェック⇒ http://bit.ly/cSrGl6
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レイチェルZの名前は、ウェイン・ショーターのアルバム参加などで

知ってはいたものの、正直に言えばなぜそんなに評判が高いのか

わからないままで過ごしてしまっていた。


2003年のトリオによる作品『ファースト・タイム・エヴァー・アイ・

ソウ・ユア・フェイス』以降、積極的に取り上げているロック系の

カヴァー・アレンジを施した系列に属する最新作がこのアルバムとなる。


アルバム・タイトル曲のデス・キャブ・フォー・キューティーほか、

アリス・イン・チェインズ、ドゥンエン、ストーン・テンプル・パイロッツ、

ザ・キラーズなど、元曲を知らないものばかり(恥・・・)。


ところがこれが、カッコイイのだな。


もちろん、最近の流行を反映したメロディなんだから、

そんな風に聞こえるのは当然でしょうという考え方もあるんだろうけれど、

メロディが格好良くインパクトがあればあるほど、

ジャズというフォーマットに落とし込んだ際の“整え方”が難しくなる

ということを考え合わせると、その先が演奏者=パフォーマーとしての

力量を発揮しなければならない“場”となるわけだから、

一概にスタンダードの“基準”だけを換えても“ニュー”にはならない

というわけなのだ。


ハービー・ハンコックが種を蒔いた「ジャズ・スタンダードの世代による

シフト・チェンジ」を継承する“旗手”でもあるレイチェルZに託された

期待を、彼女はものの見事に果たしている。


このアルバムがこのところのボクのハードローテーションになっている

理由は、聴くほどに味わいが深くなるから。

新しい発見が湧き上がってくるのは、それだけアイデアとテクニックが

凝縮されて潜んでいるということ。

この“手間”がかけられているから、元曲をジャズに“変換”することによって

さらに音楽がスリリングで楽しめるものになっている、

ということなのだ。




『アイ・ウィル・ポゼス・ユア・ハート』レイチェルZ

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◆【編集後記】━━━━━━━━━━━・・・・・・・・・・・‥‥‥………


土曜日に大磯の“すとれんじふるうつ”というジャズ喫茶を訪れたのですが、

ここには巨大なスピーカーが設置されておりました。

写真はこちら⇒ http://twitpic.com/15kx1m

アルテックA4というもので、マジソンスクエアガーデンに

同じものが設置されているとか。

なんだか、ものすごいゴツイ音がしそうですけど、

実はものすごくナチュラル。ぜんぜん耳に圧迫感がないのですね。

持参したらLPレコードをこのシステムで聴かせてもらえる、

という話もあったのですが、残念ながら時間の都合で

ボクは実現できず。。。

もっとも、引越ですべてのアナログ盤を処分してしまったので、

「聴きたいLP」というのは頭のなかにしかないのですけど。


もしかけてもらえるのだったら、

デビッド・フリーゼンの『スターダンス』がいいかな。

これ、CDで買い損ねたら、入手困難になってしまったので。






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