Posted: 2010.12.20 (Mon) by えいち in メルマガ
ジャズ・ライターの 富澤えいち がお送りする
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メルマガ「JAZZの髄(ずい)」
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昨日は南青山のブルーノート東京に出向きました。青山の街
を歩いていると、いたるところにイルミネーションが飾られ
て、年の瀬だなぁと感じさせます。
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<執筆雑記>
今月号は「ジャズ・ディスク・カタログ」のおまけ付きで特
別定価ですね(^^;)。
ボクが担当したインタビュー記事は、佐山雅弘さんと小橋敦
子さんの2本。
佐山さんは、満を持してのピアノ・トリオ再開で(とはいっ
ても、ライヴでは継続的にやっていましたが)、日本を代表
するジャズ・ピアニストが「このトリオで!」と意気込んで
いるわけですから、名刺代わりに作ったにもかかわらずアル
バムは熱く濃いものになっちゃってたわけです。メンバーの
裏話で、大坂昌彦さんと井上陽介さんの関係を的確に語って
くださったエピソードがものすごくおもしろかったのですが、
誌面の流れでカットしました。ちょっとNGっぽかったし
(笑)。
小橋敦子さんは、オランダのアムステルダムに移住して活動
を続けているピアニスト。Twitterにもつぶやいていましたけ
ど、この取材は当初は電話でという話だったのですが、どう
もボクは電話のインタビューが苦手です。必要なコメントを
取るだけの取材だったら電話でもぜんぜんかまわないのです
が、音楽に関するインタビューは表情や言葉尻などニュアン
スを感じながら進めていきたいわけです。いわゆる「オシゴ
ト」の取材にしたくないというワガママなのかもしれません
が。ということで、編集部にお願いして、メール・インタビ
ューの形にしてもらいました。まずはざっと7個ほどの質問
をボクが書き送って、それに小橋さんが返事を書いて、それ
を読みながら追加の質問や確認などをして、原稿にまとめた
ものを、また小橋さんに送って、確認してもらうという形で
す。アムステルダムとは時差が10時間くらいあるのでしょう
か? でも、ぜんぜんそんな距離を感じずに、こちらが不躾
に書き送った質問にも丁寧に答えていただき、とてもストレ
スなくやりとりが完了。まるで2時間くらいジックリとお話
を聞いてまとめたような完成度の高いインタビューになって
いると自負しております。と、実は小橋さんは翻訳の仕事も
されていて、本も出されている方なので、インタビューのク
ォリティの99%は彼女の“腕”に頼っていたというわけでし
た。でも、やっぱりこのような緻密なやりとりができるから
こそ、今回の井上陽介さんとのデュオ作品のようなことがで
きるのだろうなぁと、実感させられた取材だったのです。
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ディスク・レビューの担当は6作品。
佐山さんの『ヴィンテージ』は、インタビュー記事とは視点
を変えて、作品をリスナーとしてどうとらえれば、このサウ
ンドがよりおもしろく脳にめり込んでくるのか、ということ
を意識しながら原稿を書いていきます。あまり「変わった」
と書くのも、狼少年のようなのでライターとしては禁じ手に
しているのですが、佐山さんの“変化”は要チェックだと思
いますよ。
『ヴィンテージ』佐山雅弘

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志賀由美子さんは女性ジャズ・ギタリスト。98年のギブソ
ン・ジャズ・ギター・コンテストの最優秀賞受賞者なのです
が、12年を経てようやく自己初のソロ・アルバムを完成させ
ました。原稿では「指配りと気配り」という言葉が思いつい
たのですが、ジャズ・ギターの特徴としてあげられる柔軟性
を備えた、懐の深いプレイヤーだなぁと感じました。
『デュオス』志賀由美子

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ヴィブラフォンの山下真理さんとピアノの佐藤正道さんのデ
ュオは、オリジナルで行こうという気概にポイントがある内
容となっています。というのも、山下さんのプロフィールか
らゲイリー・バートンの名前を発見すると同時に、リスナー
の脳裏にはチック・コリアとのデュオが浮かび上がらざるを
得ないわけで、そういうジレンマを抱えながらも、このピア
ノとのデュオを求めていかなければならない音楽的なこの2
人の情動が、別のsomething elseを生み出して行くに違いな
いと、期待しているからです。
『デュエット』山下真理&佐藤正道

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野本秀一さんは九州を拠点に活動しているピアニストで、
ビ・バップを好む人には無条件でお勧めできる上質のピア
ノ・サウンドが詰め込まれています。コンテンポラリーがな
んぼのもんじゃいっ! という方は、どうぞこのファンキー
でスウィンギーなサウンドでまったりしてくだされ。
『ナウ・ウィーア・ファンキン』野本秀一

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鷲津誠という名前を知っているインプロ好きの方は、すでに
50歳をだいぶ超えているという感じかもしれませんが、こう
してまたその最新作品に触れることができることは、とても
嬉しいものです。痛すぎることなく抽象性を保ち続けられる
というのもまた、鷲津さんの才能であり表現者としてのウデ
なのでしょうが、なかなか奥が深い世界だなぁと改めて聞き
入っておりました。
『彼女のたったひとつの夢』鷲津誠トリオ
no image and no data
黒木千波留さんが表現しようとしているアンビエントなピア
ノ・サウンドの世界は、カフェという括りで一時代を作った
感のあるものですが、すこし距離を置いて聴くことのできる
現在の環境では、風景の一部にしてはもったいないと思わせ
るような、情感のこもった音楽だったことに気づかされます。
雨の日と晴れた朝とでは、印象が変わるという文脈のなかで
生きてくるサウンドというのも、ジャズならではの感情表現
のひとつに数えられるのではないでしょうか。
『過ぎ去りし日の・・・』黒木千波留

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